THE GEORGIA STRAIGH
2010年1月28日-2月4日号
メンバー原崎のインタビュー記事
究極の和太鼓パフォーマンスを繰り広げるTAO
TAOのメンバーになるために求められることは、太鼓の打面を激しく打ち付ける能力ではなく、多様な楽器を操り、舞台上で楽器と一体化したパフォーマンスをこなせることだ。この和太鼓エンターテイメント・グループのアーティスト達にとって最大の課題は、精神性と社交性ではないだろうか。「真の強さを、持ち続けなければならない」と、原崎太郎は言う。「たとえ、以前和太鼓奏者としての経験があったとしても、TAOに入団してからそれは通用しないし、評価もされない。私たちは共同生活をして、毎日、年中共に暮らしているため、個人の時間を持つことはとても難しい。だからまずは、そのライフスタイルに慣れることが大切になる。」
―中略
TAOは1993年に結成され、数年後に、現在の本拠地となっている九州へと拠点を移した。創設者である藤高は、確固たる基盤を築き上げるため、グループの結束力を強くするため、アーティストと研修生たちへその生活を求めた。
―中略
世界の舞台への大きな躍進となったきっかけは、2004年に参加したエディンバラ・フェスティバル・フリンジで、25公演のショーを全てソールドアウトさせたことだった。それ以来、ヨーロッパ、アジア、オセアニアと世界各国で公演を行なっている。
カルチャー・オリンピアドの一環として行なわれる今夜(1月28日)の公演は、カナダ初公演となる舞台である。
他の和太鼓のグループ、例えば昨年バンクーバーで公演があった鼓童など、と比べるとTAOは、「もっとアグレッシブである」と原崎は言う。
「さらに私たちのショーでは照明効果や舞台機構を駆使し、典型的な日本の和太鼓コンサートではなくエンターテイメントショーとして確立しています。私たちの目標はブロードウェイやラスベガスなどの、エンターテイメントの聖地でショーを行なうこと。TAOの舞台は、本当に刺激的で、心躍る舞台です」
THE VANCOUVER SUN
2010年1月29日号
004年、2005年に参加したエディンバラ・フェスティバル・フリンジにおいてTAOは、25日間全ての公演をソールド・アウトさせた。世界中から数多くのグループが参加するその国際的な音楽祭で、TAOは2年連続で高いチケットセールスを記録した。スコットランドの批評家たちは、その日本の芸術団体を絶賛した。
ある批評家は、”魂を轟かせるような力強さと、繊細で優美な場面、明るくユーモラスな場面を見事に調和させる”その才能こそが、舞台において真の優れた才能だと評している。
またその他の批評家は、”絶対に見逃すな!!”や、”もし今年あなたが1つだけショーを観ることができるとすれば、間違いなくこのショーを観るべきだ!!”などと助言している。
これまでにTAOは、世界中の300万人以上もの観客の前で、その舞台を披露してきた。
今宵Orpheum劇場にて、TAOのアーティスト達が、伝統的な和太鼓とモダンなエンターテイメントを融合させた、独特の世界感を繰り広げる。
The Olympian
2010年1月29日号
Visual, auditory spectacle Taiko Drumming: Sound and motion mix in traditional art form
International Examiner
2010年1月20日-2月2日号
ディレクター藤高、リーダー水藤
独自のリズムにのせて―
伝統と最新エンターテイメントを融合させた、新参の和太鼓グループ
「イチロー選手は、日本人としてアメリカに誇れる人物であると思います」と藤高は言う。「これからは”野球はイチロー”、”ドラムはTAO”と言われるくらい、私たちもアメリカの中で、日本人の誇れる日本のアーティストとして、活躍していければと思っています」
藤高は、伝統的な日本の楽器、技術、そしてアーティストをもって”新しく現代的な日本人の誇れる文化を作る”ためにTAOを発足したという。
「和太鼓の精神性、メッセージ性のある魔力をもったようなそのビートに惚れた」と藤高は言う。「そのビートを表現豊かに使って、世界に通用するエンターテイメントを作りたいと思ったのがきっかけでした」
しかし、TAOが単に伝統を守り抜いた和太鼓だと、想像してはいけない。
「最大の挑戦は、古典的な和太鼓の舞台表現ではなく、和太鼓を用いてモダンで前衛的な舞台を作り上げることでした」と藤高は言う。
「現代音楽やパントマイム、時にはマジックを取り入れたパフォーマンスなど、試行錯誤しながら様々なことにチャレンジしてきました。日本では”和太鼓は古典芸能”として広く一般に受け入れられているため、TAOの舞台には批判も多くありました」
藤高のもつその焦点は、幅広いアーティストをTAOのオーディションへと引き込んだ。演者である水藤義徳氏は言う。「学生の頃は、ロックバンドをやっていました。ちょうどその頃、ロックをやっていた時に和太鼓に出逢い、”外国から輸入された楽器で音楽を表現するのではなく、日本人であれば日本の楽器を使って何か表現をしたい!”と直感しました」
藤高によると、年間100名以上の優秀な和太鼓プレーヤー達がTAOへの入団を志願してくるそうだ。1日かけて「体力、身体能力、リズム感、表現力のテストを行なう」と彼は言う。
しかし、「実際に採用されるのは年間4~5名程度」と藤高は言い、それでもまずは研修生として入団させるそうだ。
「アーティスト達はGrandiosoという本拠地で共同生活をしています」と藤高は言う。「アーティスト達は共同生活をしながら、トレーニングや音楽制作、舞台制作など行なっています。素晴らしい自然の中でアーティスト達は、自然と対話しながら精神性を育み、音楽活動を行なっています」
このトレーニングが、技術向上と同様に新しい手法としてアーティストを促している。「”古いものの継承ではなく、新しい音楽の表現を”というTAOの志をリスペクトしています」と、演者の水藤は言う。
そのような、伝統的な和太鼓において境界線のない探究心の中で、TAOは日本国外においてもオーディションを開いている。「以前、イギリス人、台湾人、韓国人の採用経験はあります。残念ながら、これまでにアメリカ人を採用したことはありません。是非今回の北米ツアーを機に、アメリカの方にも受験して欲しいと思います」
とにかく、藤高はアメリカの観客を魅了し、楽しませることを期待しているようだ。「TAOの舞台は言葉のないビート・アンサンブルで、舞台を見ると感動や勇気、元気を与えられます」と彼は言う。「”元気の魂を揺さぶられる”そんなものに出逢って、自然に手をたたいたり、足を踏みならしたり…」
しかし、観客はTAOの舞台が単なる娯楽に留まらないことにも気づくだろう、とも藤高は語る。
「TAOの舞台を観て、涙を流す人々もいるのです」


